里山川海を歩くライターの活動記録

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「魚ぎ」の大将が教える 簡単おススメおさかなレシピ〈春のワカサギ編〉ワカサギのフリッター 和風煮びたし

〈2015年5月29日執筆、2020年5月21日加筆修正〉

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お酒のつまみにもぴったりな「ワカサギのフリッター 和風煮びたし

旬の魚介を使ったおすすめの料理レシピを紹介するこのコーナー。今回取り上げる魚は、冬から春にかけて身がふっくらとして脂がのるワカサギだ。レシピを教えるのは、岐阜市内に店を構える鮮魚店「魚ぎ」の4代目・内藤彰俊さん。頭から骨まで、丸ごと食べることができるワカサギは栄養たっぷり。家庭で簡単に調理ができ、大人も子どももきっと喜ぶこのレシピを、ぜひ試してみてほしい。

ワカサギのフリッター  和風煮びたし

【材料(2人分)】

  • ワカサギ(20匹)
  • 塩、こしょう(少々)
  • 小麦粉(適量)
  • オリーブオイル(適量)
  • バター(大さじ1)
  • めんつゆ〈ストレート〉(1カップ
  • 山椒の実(少々)

【作り方】

【➀】ワカサギの表面を水で洗い、塩、こしょうをふって小麦粉をまぶし、油で揚げる。前回の「ワカサギのフリッター エビマヨ風」のレシピ①~③までを参考に。

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ひと手間かけることで魚はぐんとおいしくなる

【➁】フライパンにめんつゆを入れて熱し、山椒の実を加えて香りをだす。

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香りがたち、魚との相性がよい山椒の実を加える

【➂】沸騰したら、①のワカサギを入れる。再び沸騰したら火を止めて、余熱が冷めるまでしばらく浸す。

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稚アユを使って調理してもおいしく食べられる

【➃】皿にワカサギを盛り付けて山椒の実をのせ、フライパンに残っためんつゆを適量かける。

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冷める過程で衣に味がしっかりとしみ込む

【ワカサギの説明】

内湾や河川、湖沼に生息する魚。成魚の全長は約15センチ。小ぶりなものは、骨もやわらかく、丸ごと食べられる。身質は繊細で味は淡泊。天ぷらやフライ、空揚げ、マリネ、南蛮漬けなどにして食べる。釣りの対象魚として人気があり、岐阜県内では山県市の伊自良湖で釣ることができる。

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小ぶりなものは丸ごと食べられる

【内藤さんからのアドバイス

冷蔵庫に残っている市販のめんつゆを使って、簡単に作ることができる一品です。ベースの味ができあがっているめんつゆは、親子丼や煮物などにも使うことができて、とっても便利。我が家でも重宝しています。もちろん、だし汁としょうゆ、お好みで砂糖も加えた煮汁を作り、家庭の味で仕上げてみるのも料理の楽しみです。前日に調理して一晩冷蔵庫に入れておくと、味がしっかりしみ込んで、よりおいしくいただけます。季節の野菜を揚げて、一緒に盛り付けてもよいでしょう。

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扱う魚に愛情を注ぐ内藤さん

【内藤さんのプロフィール】

ないとう・あきとし 老舗鮮魚店「魚ぎ」の4代目。東京・太田市場や福岡の魚屋で修業を積んだ後、家業を継ぐ。子どもの頃より料理に関心を持ち、奥さんと子どもがいる家庭でも魚を使ったさまざまな料理を作る。店では、マグロの解体イベントや消費者を対象にした魚の講座などを開き、地域の活性化と魚食の普及に情熱を注ぐ。

お店:岐阜市玉宮町1-13、電話058(262)5711。ホームページは「食べる水族館魚ぎ」より。(新美貴資)