里山川海を歩くライターの活動記録

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「第12回シーフードショー大阪」開催 222社が活発な商談を展開  ウナギ業界からも5社が出展

〈『日本養殖新聞』2015年寄稿、2020年6月13日加筆修正〉

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大勢の関係者が来場し、各ブースで活発な商談が行われた

西日本最大級の水産物の食材見本市、「第12回シーフードショー大阪」が2015年2月19、20日の両日、大阪市内のATCホールアジア太平洋トレードセンター内)で開かれた。国内の自治体や漁連、団体、関西では馴染みの薄い水産物を提案する東北の水産企業など、222社が出展し、来場した多くの関係者と活発な商談を行った。

この展示商談会を主催したのは(一社)大日本水産会で、62の団体が後援。魚食普及や水産庁が取り組むファストフィッシュの推進、水産物の輸出促進などを目的に開かれた。ウナギ業界の関連では、しいば水産、四万十うなぎ、ブルーリンク、華大海洋産業集団有限公司、横神の5社が出展した。

ウナギやアナゴの蒲焼きなどの加工品を出品した、和歌山県のしいば水産。椎葉隆博社長はウナギの商品について「定番に力を入れて販売していく」と語り、今回の出展にも強い意気込みをみせた。

四万十うなぎは、ウナギを生の状態で塩水に漬け込み、蒸さずにそのまま焼き上げた高知産の「塩うなぎ」をピーアール。大前達也社長は「今年は人気に火がつくと思う。新しい食べ方を提案していきたい」と強調。

海外産の銀ダラ、サーモンなどの養殖魚とともに、タスマニア産の天然ウナギを提案した静岡県のブルーリンク。このウナギを使い、この日に発表した「スモークイール」が試食で好評を博し、佐藤良郎営業部長は「夏向けのメニューでお酒にもぴったり」と話し、手ごたえを掴んだ様子だった。

パートナーシップを結んだペスカリッチと共同で出展した華大海洋産業集団有限公司は、蒲焼きの加工品と活鰻を紹介。中国における養鰻から加工までの一貫生産が強みで、華大水産グループ東京事務所の藤原静宏代表は「原料の選別から厳しく追及している」と述べ、高品質な商品に自信を見せた。

初の出展となった大阪府の横神は、沖縄の養鰻場で無投薬によって育てられたウナギを使い、他社との差別化を図った加工品「琉球浪鰻個食パック」などを出品。島田英樹取締役事業本部長兼営業統括部長は「特徴ある商品を売っていく時期にある」と話した。

各社とも売れ筋や新たな商品を多くの来場者に熱心にアピールし、商談や情報交換に力を入れていた。

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展示されていたウナギの商品

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地域性をアピールした商品も

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他社との差別化に力を入れた商品が出そろった

(新美貴資)