『日本養殖新聞』
〈『日本養殖新聞』2026年5月25日号掲載〉 「ウナギの想いを探る名古屋シンポジウム」が5月17日(日)午後1時半より、愛知県名古屋市港区の名古屋港ポートビルで開かれた。 主催は、森里海を結ぶフォーラムで、第一部に講演、第二部に現場からの報告が行われ…
〈『日本養殖新聞』2026年5月25日号寄稿〉 幸せとは、なんだろう。どうすれば手に入れることができるのか。成長の限界、格差の拡大、環境の破壊……。資本主義が行き詰まり、先の読めない不安がおおうなかで、本当に大切なのは金や名誉でないことに、多くの人…
〈『日本養殖新聞』2026年4月15日号寄稿〉 新たな年度が明けた。学校を卒業し、水産業界で働き始めた人も多いだろう。激動する世の中にあって、水産業は国民に安全で安心な食料を安定供給する重要な役割を担っている。そうした産業で働くことに誇りと希望を…
〈『日本養殖新聞』2026年3月15日号寄稿〉 2016年ごろまで、東海地方の漁村を訪れ、祭りの写真を撮り続けていた。伊勢・三河湾を囲む愛知県や三重県の浜では、一年を通してそれぞれの風土に根差した独特な神事が行われている。そうした空間に身をゆだね、伝…
〈『日本養殖新聞』2026年2月15日号寄稿〉 ウナギとヘビ。この2つの生き物は、水界と陸界で棲む環境が異なるものの、とても似ている。どちらも手足のない細長い体躯を持ち、水の中や陸の上を自在に移動する。さらに生態系の上位にあり、強靭な生命力を持つ…
〈『日本養殖新聞』2026年1月15日号寄稿〉 各地で地震が頻発している。1月4日は私の暮らす名古屋でも、わずかではあるが揺れた。15年前の2011年春、東日本大震災からの約1か月後、私は三陸の漁港を歩いていた。津波の猛威によって破壊された惨状に、言葉を失…
〈『日本養殖新聞』2026年1月15日号寄稿〉 新年あけましておめでとうございます。 昨年はワシントン条約締約国会議が開かれ、ウナギ全種が国際取引の規制対象として提案されました。採決は否決となりましたが、日本はウナギの主要な消費国であり、ウナギ資源…
〈「日本養殖新聞」2025年12月15日号寄稿〉 ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の締約国会議で、欧州連合(EU)などによるウナギ全種を国際取引の規制対象とする提案は、大差で否決された。 ウナギ業界の…
〈「日本養殖新聞」2025年11月25日号寄稿〉 「三河一色めすうなぎ研究会」(理事長:田中三千雄一色うなぎ漁協組合長)は、2025年秋冬シーズンの初出荷となる「めすうなぎ」のブランド「艶鰻(えんまん)」のメディア向けお披露目会を11月18…
〈『日本養殖新聞』2025年11月15日号寄稿〉 ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の締約国会議が11月24日からウズベキスタンで始まる。この会議で、ニホンウナギを含むウナギ全種を国際取引の規制の対象とする欧州連合…
〈『日本養殖新聞』2025年10月15日号寄稿〉 今回も国連食糧農業機関(FAO)専門家諮問委員会がこのほどまとめた、ワシントン条約(絶滅のおそれのある野生動植物の種の国際取引に関する条約)の改正案に対する評価報告書(https://openknowledge.fao.org/ite…
〈『日本養殖新聞』2025年9月15日号寄稿〉 最近のウナギの国際取引の規制をめぐる報道のあり方に疑問を覚え、懸念を抱いている。 ワシントン条約事務局は8月26日、第20回締約国会議で検討される、規制対象にあげられている動植物の改正案についての暫定評価…
〈『日本養殖新聞』2025年8月25日号寄稿〉 地元の小学校で盆踊り大会が開かれた。毎年8月に開かれている夏の行事で、多くの人が集まる。地域とのつながりをほとんど持たない私は、そのつながりがどこかに隠れていないか、気がついたらいつも会場で一人探し…
〈『日本養殖新聞』2025年7月15日号寄稿〉 欧州連合(EU)はニホンウナギを含むウナギ全種を、国際取引の規制対象とするようワシントン条約に提案した(2025年6月27日、共同通信)。 この提案は、11、12月にウズベキスタンで開かれる締約国会議で採決さ…
〈『日本養殖新聞』2025年6月15日号寄稿〉 (一社)岐阜県観光連盟は5月30、31日の両日、愛知県名古屋市の金山総合駅で観光物産展を開いた。 30日には、岐阜県海津市のお千代保稲荷参道でウナギ店を営む「いなりや」が出店。蒲焼を使った三角パイやウナギ…
〈『日本養殖新聞』2025年6月15日号〉 三重県鳥羽市に、奈良県から中学2年生がやってきた。毎年5月に実施されている、奈良教育大学附属中学校の臨海実習である。 生徒たちが宿泊するホテルでは、夜に講話が開かれる。地域の持続に関わって生きている大人…
〈『日本養殖新聞』2025年5月25日号寄稿〉 何年か前に名古屋駅の近くを流れていた笈瀬(おいせ)川のかっぱ伝説について調べ、別の媒体で記事を書いたことがあった。名古屋市内の中心部を流れていたこの川は、大正末期の頃から暗きょとなって今は見ることが…
〈『日本養殖新聞』2025年4月25日号寄稿〉 「うなぎ大学」の第1回キックオフの講座が4月17日夜、オンラインで開かれ、九州大学大学院特任教授の望岡典隆氏が「ニホンウナギをまもる」をテーマに講演した。 この催しは、若者を主体に有明海の再生やウナギ…
〈『日本養殖新聞』2025年4月15日号寄稿〉 その人の生まれつき備わっている性質に最も合った職業である「天職」。それは、自分で探してつかみ取るものではない。与えられた場所で自分の役割を懸命に果たし、無心で打ち込むなかで巡り合うものではないか。 1…
〈『日本養殖新聞』2025年3月15日号寄稿〉 人にばかり話せというのは、暴力なのだろうか。ある文章から目が離せなくなり、深く考えさせられた。 『コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線』(朝日新書)に、精神科医である斎藤環氏のインタビューが掲載…
〈『日本養殖新聞』2025年2月15日号寄稿〉 人は、生きていくなかでたくさんの言葉を受け取る。会話の中には、自分を成長させてくれたり、はっと気づかせてくれたりする相手からの言葉がある。 そうした言葉との出会いは不意にやってくる。これまでの人生を…
〈『日本養殖新聞』2025年1月25日号寄稿〉 師走のその夜は、名古屋の都心にある鰻屋で友人と食事をする約束をしていた。移動するために乗車した地下鉄が目的の駅に着こうとする頃、通路を挟んで向かいの席に座っていた男性が突然床に崩れ落ちた。車内は混ん…
〈『日本養殖新聞』2025年1月25日号寄稿〉 新年あけましておめでとうございます。 昨年は体調を大きく崩してしまい、健康の大切さを意識するなかで、やりたい、やるべき、やれることが何かを自身に問い続ける一年でした。 国内外の情勢を振り返ると、痛まし…
〈『日本養殖新聞』2022年6月15日号寄稿〉 今回でこの連載が10年目を迎えました。いつも読んで下さっている購読者の皆さんに感謝し、お世話になっている編集部にもお礼を申し上げます。 私は、ライターになる前は、東京で水産業界紙記者として働いていまし…
〈『日本養殖新聞』2020年10月25日号寄稿〉 この連載は今から8年前の2012年6月15日号より始まりました。ウナギの業界で、真面目に懸命に働いている人たちの姿を伝えて応援したい。そんな思いから、私が暮らす東海地方を中心に取材し、書き始めました。 い…
〈『日本養殖新聞』2024年1月25日号寄稿〉 新年あけましておめでとうございます。 今年は昨年に続いて、東海や名古屋の地域、またそうした所の歴史という視点から、水産資源や生き物として見るだけではないウナギの魅力をもっと探し求めていきたいです。 各…
〈『日本養殖新聞』2023年1月25日号寄稿〉 新年明けましておめでとうございます。 近年、名古屋市の都心において、ウナギ専門店の出店が続いています。昨年もその勢いは止まず、名古屋のウナギの熱い盛り上がりを感じた一年でした。 三大都市の一つである名…
〈『日本養殖新聞』2022年1月25日号寄稿〉 新年が明けました。 新型コロナウイルスの変異株による感染拡大が懸念されており、今年も多難な年明けとなりました。長引くコロナ禍で、もう以前のような社会には戻らないでしょう。人類は幾多の厄災に見舞われな…
〈『日本養殖新聞』2024年12月15日号寄稿〉 愛知県のブランドウナギ「葵(あおい)うなぎ」のPRイベントが12月7、8日の両日午前10時から午後4時まで、同県名古屋市中区のHisaya-odori Park(久屋大通公園)で県の主催によって開かれた。会場では、葵う…
〈『日本養殖新聞』2024年12月15日号寄稿〉 子どもの頃から本は身近にある存在だった。特定のジャンルや作家のものを夢中になって読んでいたわけではないが、近所にあった本屋、母親に連れられてよく行った絵本の専門店、通っていた教会学校に置かれていた書…