〈『日本養殖新聞』2026年5月25日号掲載〉
「ウナギの想いを探る名古屋シンポジウム」が5月17日(日)午後1時半より、愛知県名古屋市港区の名古屋港ポートビルで開かれた。
主催は、森里海を結ぶフォーラムで、第一部に講演、第二部に現場からの報告が行われ、五名の専門家らが登壇。会場には百人を超える人びとが来場し、ウナギをめぐるさまざまな発表について熱心に聞き入った。
この催しは、身近な絶滅危惧種であり、海と川を行き来するニホンウナギに関心を持ってもらおうと、同フォーラムの田中克代表と地元の有志らが協力して企画した。同氏が編集にかかわった『ウナギの“想い”を探る』(花乱社)が2024年に刊行されたのを契機に全国各地で連続シンポジウムが開かれており、その一環として名古屋でも開催された。
冒頭、開会の挨拶を田中代表が述べ、瀬戸SOLAN学園初等中等部の三倉志仁教諭が趣旨説明を行った。
第一部の講演では、京都大学大学院農学研究科の三田村啓理教授が「ニホンウナギの行動・生態を探るバイオロギング」、児童文学作家の阿部夏丸氏が「ウナギってすごい生き物!ウナギと楽しく遊ぶ」と題して報告した。
三田村教授は、ウナギは夜になると餌を求めて川を行き来し、規則正しい生活をしているなどと研究の成果を説明。阿部氏は、ライフワークの川遊びについて紹介し、捕まえたウナギと子どもたちの生き生きとした姿を伝えた。
第二部では、いはらの川再生PJの伏見直基代表が「石倉カゴによるウナギモニタリング調査」、愛知県水産試験場の稲葉博之主任が「ウナギの雌化とその意義」、ライターの新美貴資氏が「ウナギと愛知のつながり」について発表した。
参加者からは多くの質問が寄せられ、発表者との間で活発に意見が交わされた。


