里山川海を歩くライターの活動記録

水産のいろんな世界を歩き見て、ひとの営みや暮らしを伝えています

ウナギ専門店

新美貴資の「めぐる。〈135〉」 レトロな鰻屋は町の遺産である

〈『日本養殖新聞』2023年9月15日号寄稿〉 自分の好きなウナギ。それは、味だけではないということが、最近になってわかってきた。その店が持っている雰囲気、人格ならぬ「店格」とでもいうのだろうか。そうしたところに惹かれ、また食べに行きたいと思うこ…

【新美貴資の「めぐる。(124)」】かつてのウナギ屋を想う 円頓寺商店街での出会い

〈『日本養殖新聞』2022年10月15日号寄稿〉 あの場所で目にした光景が忘れられない。今も脳裏のどこかにずっとこびりついている。もう10年くらい前になるだろうか。その出会いは、突然にやってきた。 日は暮れていたのかもしれない。名古屋市西区にある円頓…

ウナギ供養と放流行事を行う 三重・津うなぎ専門店組合

〈『日本養殖新聞』2022年9月15日号寄稿〉 津うなぎ専門店組合(上原正広組合長)は8月29日、同市内でウナギ供養を行い、その後に放流行事を実施した。 行事は、組合に加盟する「はし家」「新玉亭」「大観亭支店栄町本店」「両口屋」の四店舗によって行わ…

【新美貴資の「めぐる。(116)」】長い間ありがとう 店の始まりと終わり

〈『日本養殖新聞』2022年2月15日号寄稿〉 町はどんどん変わる。この数年で、昔から地元で営業し残っていたわずかな店が、次々と消えてしまった。 昭和の子どもの頃を思い出す。本、レコードレンタル、おもちゃ、駄菓子、薬、酒、文房具、電気、米、パン、…

うなぎ弁当1000食を無償で提供 医療従事者やひとり親家庭に 愛知県名古屋市「うなぎ屋 比呂野」

〈『日本養殖新聞』2021年7月5日号寄稿〉 愛知県名古屋市昭和区の「うなぎ屋 比呂野」(廣野耕史社長)は、今年5月までにうなぎ弁当1000食を医療従事者やひとり親家庭に無償で提供した。こうした取組に人びとの共感が集まり、同店には感謝や応援の声がたく…

新商品「うなりプリン」の試食会 岐阜県海津市「いなりや」が地元のパン屋と連携し企画

〈『日本養殖新聞』2020年寄稿、2020年6月28日加筆修正〉 試食会で提供されたウナギのタレが付いた2種のプリンとクロワッサンのセットメニュー 岐阜県海津市の千代保稲荷神社の参道で営むウナギ料理店「いなりや」は2020年6月7日、新商品「うなりプリン」の…

ウナギの供養と放流 三重の「津うなぎ専門店組合」が実施

〈『日本養殖新聞』2019年寄稿、2020年6月26日加筆修正〉 ウナギを岩田川に放流した 津うなぎ専門店組合(上原正広組合長)は2019年8月26日、市内でウナギの供養と放流の行事を実施した。 組合では、毎年この時期にウナギの供養と放流を行っている。昨年は一…

ウナギのタレを使った「鰻成りプリン」を新発売 岐阜県海津市「いなりや」

〈『日本養殖新聞』2019年月日号寄稿、2020年3月31日加筆修正〉 ウナギのタレを2、3滴かけると味わいに深いコクが生まれる 岐阜県海津市のウナギ料理店「いなりや」が2019年2月より、ウナギのタレを使ったプリンを新商品として発売した。 同店が商品化したの…

一般参加のウナギ放流会を開催 「津うなぎ専門店組合」が親子を招いて実施

〈『日本養殖新聞』2018年寄稿、2020年6月26日加筆修正〉 子どもたちは生きたウナギを手にして歓声をあげた 「津うなぎ専門店組合」主催のウナギ放流会が2018年8月27日、同市内の伊勢湾海洋スポーツセンターで開催された。 毎年この時期に一般参加を募って開…

ウナギの放流会を開催 津うなぎ専門店組合が親子を招いて実施

〈『日本養殖新聞』2017年寄稿、2020年6月25日加筆修正〉 生きたウナギに興味津々で手を伸ばす子どもたち 「津うなぎ専門店組合」主催によるウナギの放流会が2017年8月30日、同市内で開催された。毎年この時期に一般参加を募って開かれるこの催しは4回目とな…

津うなぎ専門店組合がクラウドファンディングを実施 津の文化であるウナギを子供たちに伝える

〈『日本養殖新聞』2017年寄稿、2020年6月25日加筆修正〉 三重県津市の「津うなぎ専門店組合」(上原正広会長)が、ウナギに触れる交流会を開き、津の文化であるウナギを子供たちに伝えようと、ネットを活用したクラウドファンディング(資金調達手法)に取り組…

「しら河」が名駅店をオープン 名古屋市西区の商業ビルで4月1日より営業開始

〈『日本養殖新聞』2017年寄稿、2020年6月24日加筆修正〉 4月1日より営業を開始した 名古屋でウナギ・和食料理店を展開する「しら河グループ」は、2017年4月より同市西区に「しら河 名駅店」をオープンした。 同店は、名古屋駅から徒歩約5分のところに生まれ…

「近大発なまず丼」を限定販売 羽島市の「なまずまつり2016」で

〈『日本養殖新聞』2016年寄稿、2020年6月24日加筆修正〉 来場者の関心を集めた「近大発なまず丼」 「なまずまつり2016」(同まつり実行委員会主催)が10月22、23日の両日、岐阜県羽島市の岐阜羽島駅前大通りで開かれた。 同市の活性化を目的に毎年開催され…

「ニョロニョロ会」開く 東海三県の若手ウナギ職人が集まり交流

〈『日本養殖新聞』2016年寄稿、2020年6月23日加筆修正〉 三重、愛知、岐阜県の蒲焼き専門店の若手ウナギ職人らで構成する親睦団体「ニョロニョロ会」(水谷圭代表[与八店主])は2016年10月18日、三重県四日市にあるウナギ店「喜多川」で懇親会を開いた。 …

ウナギ供養と放流会を開く 津うなぎ専門店組合が子どもたちを招き実施

〈『日本養殖新聞』2016年寄稿、2020年6月23日加筆修正〉 活きたウナギに触れる子どもたち 津うなぎ専門店組合主催による「うなぎ供養・豊漁願い放流会」が2016年8月29日、同市内で行われた。 毎年この時期に開かれる恒例の行事で、一般参加を募っての開催は…

近大発「うなぎ味のナマズ」を丼で提供 岐阜県羽島市「魚勝」が食文化をピーアール

〈『日本養殖新聞』2016年寄稿、2020年6月21日加筆修正〉 近大が開発した「うなぎ味のナマズ」 岐阜県羽島市の川魚料理店「魚勝」では2016年4月より、近大が開発した「うなぎ味のナマズ」を使った蒲焼きの丼を提供、話題を集めている。 同店では、近大の有路…

「ニョロニョロ会」開催 東海三県の若手ウナギ職人が集い交流深める

〈『日本養殖新聞』2016年寄稿、2020年6月20日加筆修正〉 三重、愛知、岐阜県の蒲焼き専門店の若手ウナギ職人らで構成する親睦団体「ニョロニョロ会」(水谷圭代表[与八店主])は2016年2月16日、三重県桑名市の「味処 古都」で懇親会を開いた。会では、昨…

子供たちがウナギ100匹を放流 津うなぎ専門店組合が供養・放流会を開催

〈『日本養殖新聞』2015年寄稿、2020年6月19日加筆修正〉 歓声を上げながらウナギを放流する子どもたち 津うなぎ専門店組合主催の「うなぎ供養・豊漁願い放流会」が2015年8月24日、三重県津市内であり、地元の小学生と父母ら24組の親子が参加して開かれた。 …

岐阜・多治見の名物「うながっぱ巻き」を販売 市内のまつりにウナギ専門店が協力する

〈『日本養殖新聞』2015年寄稿、2020年6月17日加筆修正〉 販売されたうながっぱ巻き。ウナギ、キュウリの他、卵焼き、かんぴょう、がりを具材に使っている 岐阜県多治見市の池田町で2015年7月11日夕刻より夏まつりが開かれ、地元のウナギ専門店が蒲焼きを使…

【銘店めぐり】職人が丹精込めて作る 滋味豊かな蒲焼き ウナギ専門店 なまずや各務原分店

〈2015年10月27日執筆、2020年5月20日加筆修正〉 豊かな緑と閑静な住宅地が広がる各務原市の那加前洞新町。市内で1978年に創業し、現在地に移り店を構えて16年を迎えるのが、ウナギ専門店の「なまずや各務原分店」。炭火で丁寧に焼き上げられたウナギは、艶…

〈新美貴資の「めぐる。(84)」〉安心や感動がおいしさにつながる ミシュランガイド愛知・岐阜・三重二〇一九特別版

〈『日本養殖新聞』2019年6月15日号掲載、2020年4月18日加筆修正〉 「ミシュランガイド愛知・岐阜・三重2019特別版」が先月出版された。名古屋では地元メディアが大きく取り上げ、ガイドに掲載された市内のウナギ店を紹介するニュース番組もあった。 ミシュ…

〈新美貴資の「めぐる。(79)」〉鰻業界の生産者を大事にしたい 「うな富士」相談役 水野尚樹さん

〈『日本養殖新聞』2019年1月25日号掲載、2020年4月18日加筆修正〉 今回訪れたのは、愛知県名古屋市の中心街から少し離れた昭和区白金地区にある繁盛店である。「うな富士」。県外にも多くのファンを持つ同店は、この夜もたくさんの人びとで席が埋まり、にぎ…

〈新美貴資の「めぐる。(76)」〉地元に愛される店をつくる 「うなぎ三代目魚梅」店長 高岡玲士さん

〈『日本養殖新聞』2018年10月15日号掲載、2020年4月18日加筆修正〉 今年7月、三重県津市の一身田(いっしんでん)地区にウナギ料理の店が開業した。「うなぎ三代目魚梅(うおうめ)」。近鉄「津駅」から二つ目の「高田本山(たかだほんざん)駅」で降り、歩…

〈新美貴資の「めぐる。(75)」〉津のうなぎ食文化を支えた121年に幕 う料理「藤屋」四代目 田辺昭裕さん

〈『日本養殖新聞』2018年9月15日号掲載、2020年4月18日加筆修正〉 地元の人びとから愛されてきた老舗のウナギ店が暖簾を下ろした。創業から121年を数える、津市新東町にある「藤屋」。四代目の田辺昭裕さん(59)が母・克子さんと長年営み、ウナギ料理を提…

〈新美貴資の「めぐる。(61)」〉可能性を探り最上を目指す 「炭火焼うなぎ 魚寅」店主 村井俊之さん

〈『日本養殖新聞』2017年7月15日号掲載、2020年4月17日加筆修正〉 岐阜県郡上市の水と城の町「郡上八幡」にやってきた。そびえる山城を見上げ、歴史の年輪を感じる城下町を歩く。清らかな長良川と吉田川が合流するこの地域は、人びとの生活のなかに川があり…

〈新美貴資の「めぐる。(58)」〉感謝を忘れず日々邁進 和食・うなぎ料理「田なかや」店主 小澤達雄さん

〈『日本養殖新聞』2017年4月15日号掲載、2020年4月17日加筆修正〉 岐阜県岐阜市にある歓楽街の「柳ケ瀬」を歩く。広いアーケードが南北にいくつも走り、道の両脇には和洋中華の飲食店のほか、洋品雑貨や時計、和菓子、生鮮食品などを売るたくさんの店がなら…

〈新美貴資の「めぐる。(56)」〉ウナギ食文化を守りたい 「うなぎや」店長 棚田郁哉さん

〈『日本養殖新聞』2017年2月15日号掲載、2020年4月17日加筆修正〉 今年初めに開店したウナギ専門店を訪ねるため、長野県飯田市に向かった。乗り込んだバスが天竜川にそって広がる伊奈谷に入ると、南信州の中核をなす都市が、盆地にはりつくようにぽっかりと…

〈新美貴資の「めぐる。(52)」〉10年、20年先を目指す 「炭焼鰻はじめ」店主 加茂裕章さん

〈『日本養殖新聞』2016年10月15日号掲載、2020年4月17日加筆修正〉 今年5月、浜松市西区の雄踏町に新たなウナギ店がオープンした。JR舞阪駅から歩いて20分くらいのところにある「炭焼鰻はじめ」。浜名湖から近い幹道に面した店舗は、洗練されたシンプルな外…

〈新美貴資の「めぐる。(47)」〉自分で経験し覚える ウナギ専門店「うな豊」服部奨平さん

〈『日本養殖新聞』2016年5月15日号掲載、2020年4月17日加筆修正〉 桜の名所として知られる山崎川が近くを流れ、緑が多く閑静な宅地が広がる名古屋市瑞穂区の豊岡通地区。地下鉄「瑞穂運動場西駅」から歩いてすぐのところに、ウナギ専門店「うな豊」がある。…

〈新美貴資の「めぐる。(46)」〉最高のサービスを提供したい 「うなぎ与八」店長 水谷 圭さん

〈『日本養殖新聞』2016年4月15日号掲載、2020年4月17日加筆修正〉 三重県の北端にあって、木曽三川を境に愛知、岐阜県と接する桑名市。近鉄とJRが乗り入れる「桑名駅」から歩いてすぐのところに、いなべ市とをむすぶ三岐鉄道北勢線の小さな始発駅「西桑名」…