〈『日本養殖新聞』2019年寄稿、2020年6月26日加筆修正〉
津うなぎ専門店組合(上原正広組合長)は2019年8月26日、市内でウナギの供養と放流の行事を実施した。
組合では、毎年この時期にウナギの供養と放流を行っている。昨年は一般参加を募って勉強会や放流会も企画されたが、今回は組合員及び関係者のみで実施された。
供養は、市内寿町の真宗高田派・本徳寺で朝から行われた。仏前にウナギが供えられるなか住職が読経し、参加した組合員らが合掌した。
その後、市内を流れる岩田川の河口近くに移り、養殖ウナギ約10キロを放流。業界の発展を願い、上原組合長をはじめ組合員が岸からウナギを放した。
組合には、市内でウナギ専門店を営む「はし家」「新玉亭」「大観亭支店栄町本店」「両口屋」の4店が加盟している。供養と放流には、津のウナギの発展に協力し、組合の活動を支援しているFAMIEも参加した。
津では、催しなどで人びとが集まった際にウナギを食べる、独特な食文化が根付いている。地元のこうした食文化を守ろうと、組合では名物であるウナギのピーアールに力を入れている。
(新美貴資)