里山川海を歩くライターの活動記録

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津うなぎ専門店組合がクラウドファンディングを実施 津の文化であるウナギを子供たちに伝える

〈『日本養殖新聞』2017年寄稿、2020年6月25日加筆修正〉

三重県津市の「津うなぎ専門店組合」(上原正広会長)が、ウナギに触れる交流会を開き、津の文化であるウナギを子供たちに伝えようと、ネットを活用したクラウドファンディング(資金調達手法)に取り組んでいる。

かつて養鰻が盛んだった同市では、その名残でウナギ専門店が約20店舗ある。市の人口一人当たりの消費量は、全国でも有数になったことがあるというほどで、ウナギは「津のソウルフード」と呼ばれている。

同組合では、毎年夏にウナギの放流を行ってきたが、子どもたちにウナギを身近に感じてもらいたいと、市内の親子を対象にした放流会を2年前より開いている。

今年は放流会の規模をさらに拡大し、子供たちにウナギのことをもっと知ってもらい、ウナギの文化や伝統を守ることにつなげたいとの考えから、クラウドファンディングを実施した。募った資金は、放流会のウナギ代や参加者にプレゼントする鰻丼代などに充てる。

支援者には、組合に加盟する5店舗(新玉亭、大観亭支店栄町本店、はし家、藤屋、両口屋)の1ヶ月フリーパス券や鰻丼周遊券(6食分)、いずれかの店舗で使える鰻丼ペア券、組合限定LINEスタンプなど、金額の異なるコースからさまざまな返礼品が用意されている。募集期間は残り42日(2017年7月10日現在)となっている。

今年の放流会は、8月28日に実施予定。参加者は今月24日より小学生の親子24組を対象に公募する。(新美貴資)