〈『日本養殖新聞』2014年寄稿、2020年6月11日加筆修正〉
10月8日の「鳥羽の日」のイベントの一環として2014年の同日、三重県のカキ産地である鳥羽市浦村町で「浦村牡蠣初食いまつり」が開かれた。
主催したのは、同町の若手漁業・観光業者からなる「もっと浦村カキを広め隊」。9月28日より水揚げが始まったばかりのカキを味わってもらおうと企画された初の試みで、町内にある海の博物館で開催された。
会場では、カキの味噌汁が無料で振る舞われ、焼きカキ(一個150円)、生カキ(同150円)、カキめし(250円)、カキフライ(一皿300円)、カキのバルサミコ炒め(同400円)などが販売され、人気を集めた。
県内でもっとも多くのカキを養殖する浦村では、今月より出荷が本格化する。町内には、生産者が経営するカキ小屋が30軒ほどあり、とれたての新鮮なカキが味わえることから、シーズン中は多くの観光客が訪れる。
主催した関係者によると、今年のカキは成長が早く、身入りも良いという。今の時期のカキは、さっぱりとしたクセのない味わいで、これからさらに水温が下がると甘みがましてくる。別の関係者は、浦村に二度、三度来ていただいて、それぞれの時期の異なるカキの味わい楽しんでほしいと語っていた。
(新美貴資)
※記事に記載されている価格は、取材した当時のものになります。