〈『日本養殖新聞』2014年寄稿、2020年6月11日加筆修正〉
岐阜市の長良川うかいミュージアムで2014年10月11日、「長良川鮎まつり」が開かれ、リレー形式で食べ物を食べさせあう人数のギネス世界記録に挑戦するイベントが行われた。
ギネス世界記録への挑戦は、名産の天然アユの塩焼きを隣の人へ順に食べさせるという形で川沿いの遊歩道で行われ、約40分かけて実施。参加した459名が食べ、審査を終えた公式認定員から記録達成が告げられると、会場からは万歳三唱がわきおこった。
このイベントは、まつりのメイン行事として行われたもの。主催したのは、長良川漁業対策協議会や長良川漁協、地元の土産品協会や温泉旅館協同組合、NPO法人ORGAN、市などからなる長良川鮎回廊づくり実行委員会。
開会式では、同実行委員会会長の玉田和浩氏(県議会議員、長良川漁協組合長)が「すばらしい長良川のアユを世界に発信し、後世に引き継いでいきたい」などと挨拶。来賓の上手繁雄・岐阜県副知事、細江茂光・岐阜市長が祝辞を述べた。
ギネス世界記録への挑戦とアユの塩焼き体験を申し込んだ参加者には、一組1000円で3匹の天然アユが提供された。記録の達成後には、串うちされたアユを炭火で焼いて味わった。
会場では、アユの塩焼きやアユ菓子、農産物など地元の産品が販売され、多くの人びとで賑わった。まつりの売り上げの一部は、長良川とアユを守る活動に寄付される。
午後からは、流域でさまざまなプログラムが11月末まで体験できる「長良川おんぱく2014」(長良川温泉泊覧会実行委員会主催)のオープニングセレモニーへと移り、芸妓・舞妓による祝いの舞や鏡開きなどが盛大に行われた。
(新美貴資)