里山川海を歩くライターの活動記録

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長良川河口近くで天然親ウナギを放流 岐阜・関の「親うなぎを海に帰す会」が実施

〈『日本養殖新聞』2014年寄稿、2020年6月11日加筆修正〉

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放流を行う松田さん。長良川河口堰の下手で実施された

岐阜県関市の市民らで構成し、ウナギの資源回復と自然を守る啓発活動に取り組む「親うなぎを海に帰す会」は2014年9月30日、同県を流れる長良川で獲られた天然親ウナギの放流活動を実施した。

放流に参加したのは、同会の世話人代表を務める松田文男さん(関市議会議員、松文養鯉場代表)らメンバー3名。県内の長良川下流域で漁師によって漁獲された天然の親ウナギ4匹を集め、さらに下ったところにある三重県桑名市の河口堰より下流の地点で放流した。

同会は、関市も流れる長良川にウナギを増やそうと、松田さんらの呼び掛けで活動を進めており、市民を中心に約20人が参加。今回が第1回目の放流となった。

今後は、捕獲された親ウナギを買い取り、産卵のため海に帰す取り組みに力を入れる他、魚類や水生生物について学ぶ研修会なども開く予定。先月27、28日には、関市内で開かれたイベントに出展し、水槽に入れた天然ウナギを来場者に披露。29日には、関係者らを集め、松田さんがウナギの生態解明や資源問題をめぐる現状を説明し、同会の趣旨について報告した。

古くからウナギの食文化が発達し、専門店が5軒、うな丼を提供する飲食店が20軒を超える関市は、ウナギの一大消費地。同会では、「ウナギを消費するだけでなく、増やす活動も大切」として、積極的な活動を展開していく方針だ。

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長良川下流域で獲れた天然親ウナギが放流された

(新美貴資)