里山川海を歩くライターの活動記録

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岐阜市中央卸売市場で天然アユの初セリ キロ当たりの最高値は2万円

〈『日本養殖新聞』2017年寄稿、2020年6月24日加筆修正〉

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アユシーズンの到来を告げる初セリの様子

岐阜県長良川下流などの指定された漁場で、2017年5月11日より天然アユ漁が解禁を迎え、同日朝に岐阜市中央卸売市場で初セリが行われた。

初セリは午前6時から始まった。入荷数量は40枚(一枚=約1キログラム、32~65尾入り。昨年35枚)。一枚当たりの最高値は2万円(昨年1万8000円)となった。

同市場を管理する市によると、解禁日の前日が昨年と同じく雨天だったため、入荷数量、価格とも前年並みとなった。

発育状況はやや小振り。サイズは15~8センチメートルで平均11センチメートル(昨年12センチメートル)となった。また長良川漁協が解禁前に行った調査によると、遡上数は例年並み。

卸2社で行われた初セリでは、それぞれ約40人の仲買人らが台の上にあがり、威勢のよい掛け声が飛ぶなか、次々とアユを競り落とした。取引を終えたアユは、市内の料理店の他、名古屋などに出荷された。

セリに参加した市内の鮮魚店「魚ぎ」代表の内藤彰俊さんは「サイズや生育状況は例年通り。香りがでてくるこれからに期待したい」と話した。

6月には、長良川の上流域でも漁が解禁になり、本格的なアユのシーズンが到来する。

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長良川で漁獲された天然アユ

(新美貴資)