〈『日本養殖新聞』2015年寄稿、2020年6月14日加筆修正〉
三重県津市内のウナギ店が集まり、食文化の継承と発展に向けて語り合う「第1回うなぎサミット」が2015年3月5日夜、同市の「磨洞温泉涼風荘」で開かれた。
地元の名物であるウナギについて情報を交換し、交流を図る初の催しは、同県の活性化に取り組むFAMIEと津うなぎ専門店組合が主催。同市内より9店舗の代表や店長の他、ウナギのピーアールに取り組んでいる関係者らが出席した。
冒頭、FAMIEの若林祐基地域コーディネーターが「ウナギ屋さん同士で交流を深めてほしい」と開催趣旨を説明。同組合の上原正広組合長(はし家)が「これを機会にお客さんの意見や悩みなどを話し合って、津のウナギの発展につなげていただけたら」と挨拶して開会した。
会場からは「ウナギの値段が高騰し、経営は厳しい。皆さんと勉強会を開いて学びたい」「レッドリスト掲載や後継者育成の問題などにどう対応していくべきか。みんなで協力してできることがあるのでは」「小さなサイズのウナギがたくさん売られてしまっているのは残念。限られた資源のなかで、素材を余すことなく使っていきたい」など、様々な意見が出され、このような会の継続開催を求める声が相次いだ。
サミットには前葉泰幸市長も駆けつけて、津のウナギの魅力をアピール。「ウナギの将来のために私も一生懸命応援します」と話し、出席者を激励した。
[出席者]▽『はし家』上原正広社長▽『藤屋』田辺昭裕代表▽『新玉亭』杉本浩也社長▽『大観亭支店栄町本店』高崎しん社長▽『両口屋』水谷良平代表▽『うを芳』後藤信社長▽『三谷うなぎ屋』谷本雄一郎社長▽『三谷うなぎ屋高茶屋店』高岡玲士店長▽『うな金』高山昌也社長▽増田芳則氏▽原田浩治氏▽須川正之氏(津商工会議所)▽岩脇圭一氏(津市議会議員)。(新美貴資)