〈『日本養殖新聞』2018年寄稿、2020年6月26日加筆修正〉
岐阜県の長良川下流などの指定された漁場で、2018年5月11日より天然アユ漁が解禁を迎えた。同日朝に岐阜市中央卸売市場で初セリが行われ、この地方のアユのシーズンがスタートを切った。
初セリは午前6時から始まった。入荷数量は60枚(一枚=約1キログラム、34~72尾入り。前年40枚)。一枚当たりの最高値は2万5000円(前年2万円)となった。
同市場を管理する市によると、解禁日の前日と当日が晴天に恵まれたことから入荷数量は前年を上回り、価格も高値となった。
発育状況は良好で、サイズは17~9センチメートルで平均13センチメートル(前年11センチメートル)となった。今後、長良川などで稚アユの放流が行われ、水温の上昇とともにアユの成育も進むことから、安定した入荷が期待される。
卸2社で行われるセリでは、それぞれ約40人の仲買人らが台に上がり、セリ人の威勢のよい掛け声を受けながら取引が行われた。競り落とされたアユは、市内の料理店の他、名古屋などに向けて出荷された。
(新美貴資)