里山川海を歩くライターの活動記録

水産のいろんな世界を歩き見て、ひとの営みや暮らしを伝えています

【2024年の年頭所感】ウナギの魅力を探求し表現する

〈『日本養殖新聞』2024年1月10日号寄稿〉

新年あけましておめでとうございます。

今年は昨年に続いて、東海や名古屋の地域、またそうした所の歴史という視点から、水産資源や生き物として見るだけではないウナギの魅力をもっと探し求めていきたいです。

各地に眠っているウナギの昔話、妖怪、供養、信仰、地名などについてさらに調べ、先人が記した書物から学び、人間とウナギの関係を考えていきます。

他にも、ウナギ食文化の盛んな名古屋を中心に鰻屋を訪ねて味わい、この地方の料理の歴史や特徴を学び、職人の技術や知恵を見聞していきたいです。

そして、ウナギを書くうえでの新たなテーマを開拓するとともに、活字以外の表現についても可能性を模索し、さまざまな形にしていきたいと考えています。

混沌とした現代においては、競争や成長から共生や循環への転換が求められているのではないかと感じています。そうしたことを念頭に入れながら、今の自分にできることを身近なところから行動に移し、喜びや楽しみを見つけて、他の人たちと共感できたらうれしいです。

ウナギをあらゆる角度から眺めて、今年もいろいろなことを書いていきます。皆さんの心のなかに何か残るものをお伝えできれば幸いです。感謝と謙虚の気持ちを忘れずに、人との縁を大切にして自分の時間を歩んでいきます。

本年もよろしくお願いいたします。