里山川海を歩くライターの活動記録

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【DoChubu掲載】〈おさかなブログ〉川と海の恵みをうけて育つ桑名のハマグリ

〈『DoChubu』2010年12月27日更新、2020年4月20日加筆修正〉

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桑名で見つけたたくさんのハマグリ

三重県桑名市の漁師町・赤須賀。木曽三川の河口に面したこの地区では、昔からハマグリやシジミをとる漁が盛んです。ここで以前に取材でうかがった、しぐれ煮のお店「貝増商店」にお邪魔しました。店頭にならぶ水槽のなかは、地元でとれたハマグリでいっぱいです。

地元の漁師さんによると、桑名のハマグリは産卵前の4月から7月ぐらいまでが身もたっぷりついておいしいそうですが、漁は周年にわたって行われており、いまの時期も買い求めることができます。大きいもので7、8センチ、なかには10センチを超えるものもあるとか。家庭では「焼きハマグリ」や酒蒸しにして食べるのがおすすめ。

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人気の「志ぐれたまり」

しぐれ煮やアサリ、シジミなどの佃煮がたくさん販売されている「貝増商店」で思わず気になって手にとってみたのが、「志ぐれたまり」という商品。ハマグリの煮炊きで使われている「たまり」をビンにつめたものでしぐれ煮をつくっているお店では、どこでも独自のものを売っています。同店の水あめやワインを加えた「たまり」に、しぐれ煮のうま味がブレンドされて、コクのある独特な味わいが楽しめます。

あったかいご飯、湯豆腐や冷やっこにかけて食べるとおいしくご飯と一緒に炊き込んだり、煮物や吸い物に加えてもあうそうです。さっそく購入し、帰ってからご飯にかけていただきました。甘みとコクのあるタレが、ぴったりあってとても美味でした。

これまでの産地のレポートに加えて伊勢・三河湾流域の各地で出会ったさまざまな魚、
またおいしい食べ方や料理、加工品などを随時紹介していきたいと思います。

(新美貴資)

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