里山川海を歩くライターの活動記録

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「ぎふ清流馬瀬川あゆまつり」開催 市内外から300人が来場しアユの創作料理を味わう

〈『日本養殖新聞』2014年寄稿、2020年6月10日加筆修正〉

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まつりの会場となった「清流ふれあい会館」

「ぎふ清流馬瀬川あゆまつり」のオープニングイベントが2014年7月21日、岐阜県下呂市の馬瀬地区にある「清流ふれあい会館」で開かれ、約300人の来場者で賑わった。

地域を流れる清流をアピールする初の試みとなったこの催しは、馬瀬川上流漁協、清流馬瀬川観光ヤナ組合、市の他、地元の観光協会、商工会などで構成する同まつり実行委員会が主催。馬瀬川下流漁協や益田川漁協、岐阜の川人文化研究会などが後援して実施された。

会場では、馬瀬川で釣られたアユの塩焼きをはじめ、アユを使った姿寿司や雑炊、フライや唐揚げ、ピザなどの創作料理が販売され、多くの人々が舌鼓をうった。

会場内では、「里山魚暮らし展」が企画され、第1部では、同研究会を主宰する長尾伴文さんが、展示されている竿や筌(うけ)などの伝統漁具を説明。地元でも活躍した伝説の釣り師・山下福太郎や漫画「釣りキチ三平」と馬瀬川の関係にも触れ、河川文化をわかりやすく紹介した。

続く第2部では、馬瀬川の魅力を発信する「馬瀬川ガール」の発表が行われた。選ばれた5名のうち、地元からは益田清風高校総合学科3年生の桂川みのりさん、船渡帆乃香さん、岐阜地区からは社会人の金森舞さんが出席し、委嘱状を受け取った。

また、地元をアピールする観光プランで日本一を競う「第6回全国高校生観光甲子園」において本選出場を果たした、同校総合学科桂川さん、船渡さんらメンバーが、作成したプラン「鮎LADY!『Are You Ready?』~これであなたも馬瀬川ガール~」を発表。馬瀬川の魚をテーマにして組み立てた画期的なプランが注目を集めた。

最後に馬瀬川上流漁協組合長の老田達男さんが、馬瀬川の伝統漁法と魚について話題を提供し、来場者と交流を深めた。

この他、当日は子供たちによるアマゴやイワナのつかみ捕り、一般参加のアユ釣り大会も開かれ、市内外から多くの人々が訪れた。

まつりの開催は、9月14日まで。会期中は地区内にある「フィッシングセンター水辺の館」で、かがり火でアユを追い込む「火ぶり漁」が8月24日、9月7日、14日に実施される他、やな場では魚のつかみ捕り体験も行われる。

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150匹が用意され完売となったアユの塩焼き(一匹500円)

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アユの身がたくさんのった「鮎ピザ」(一切れ100円)

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好評だったアユの骨や皮などを揚げた「鮎煎餅」(一皿200円)

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来場者の関心を集めた「鮎の卵パスタ」(一皿200円)

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伝統漁具や魚皮拓などが展示され、解説も行われた

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アマゴやイワナのつかみ捕りも行われ、子どもたちが楽しんだ

(新美貴資)

※記事に記載されている価格は、取材した当時のものになります。