〈『日本養殖新聞』2014年寄稿、2020年6月12日加筆修正〉
アユの産地として知られる岐阜県郡上市和良町で2014年10月26日、「和良鮎まつり」(鮎まつり実行委員会主催)が開かれ、市内外から約3000人が来場し賑わった。
同町の道の駅和良、和良運動公園で開かれたまつりでは、地元を流れる和良川で獲れた「和良鮎」の塩焼き(一匹500円)をはじめ、「鮎めし」(500円)、「鮎雑炊」(350円)、「アマゴ甘露煮」(400円)などの川魚料理が販売された。
まつりの開会式では、鮎まつり実行委員長の加藤広雄さん(和良川漁協組合長)が主催者を代表して挨拶。今年9月に高知市で開かれた第17回「清流めぐり利き鮎会」(高知県友釣連盟主催)でグランプリを獲得したことを報告し、「日本一のアユをピーアールしていきたい。ぜひ賞味して」と呼びかけた。続いて来賓の野島征夫・県議会議員が祝辞を述べた。
塩焼きにされた和良鮎は、和良川漁協、和良鮎を守る会の協力によって前回を上回る約1200匹が用意されたが、まつりの開始とともに売り場には長蛇の列ができ、正午すぎには完売。全国のアユを食べ比べる清流めぐり利き鮎会で最多受賞を誇る香魚に、多くの人びとが舌鼓をうった。
同会代表で同漁協副組合長の大澤克幸さんは、今シーズンの和良鮎について「体高があり形が最高。カワウの食害がなく、収穫は昨年の倍くらい」と笑顔で語った。
まつりの会場にはステージが設けられ、女性演歌歌手によるコンサートの他、町民によるブラスバンドや和太鼓などの演奏が披露され、多くの観客で盛り上がった。
(新美貴資)