〈『日本養殖新聞』2015年寄稿、2020年6月19日加筆修正〉
「第2回岐阜県焼き鮎味比べ交流会」(馬瀬川魚食フェスタ2015)が2015年10月17日、下呂市馬瀬の「フィッシングセンター水辺の館」で開かれた。市内外から35人が参加し、県内の11河川を含む15カ所から出品された天然と養殖のアユ約350匹を食べ、それぞれの大きさや形、色や香りの違いを確かめながら味わい、交流を深めた。
この催しは、魚食文化を広めようと「南飛騨馬瀬川観光協会」が主催し、「岐阜の川人文化研究会」の協力によって開かれた。
毎年開催される「清流めぐり利き鮎会」でグランプリを受賞したことのある、和良川(郡上市和良町)、馬瀬川上流(下呂市馬瀬)をはじめ、飛騨川や長良川などで捕れた産地の異なるアユが炭火で焼かれ、提供された。
参加者は、選んだアユを1匹ずつ丸ごと食べて、用紙に感想を書き込んだ。食べ比べた女性からは「身のしまり方が違う」といった驚きの声が聞かれた。
イベントの冒頭、同研究会代表の長尾伴文さんが「岐阜はアユの王国。食べ比べを楽しんでほしいと思い、昨年からこのイベントを始めた。アユの味わいの豊かさと川の恵みを感じてほしい」などと述べた。
交流会では、鮮魚店「魚ぎ」(岐阜市)の内藤彰俊さんがアユを使った惣菜作りを披露した他、岐阜市中央卸売市場の鮮魚仲卸協同組合青年部による天然アユ競りの模擬実演などが行われ、来場者の注目を集めた。
(新美貴資)