里山川海を歩くライターの活動記録

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「馬瀬鮎だし入り醤油」が完成 下呂市「馬瀬の集い」で発表、試食が行われる

〈『日本養殖新聞』2015年寄稿、2020年6月13日加筆修正〉

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披露された馬瀬鮎だし入り醤油

岐阜県下呂市馬瀬地区で、馬瀬地方自然公園10周年を記念した催し「馬瀬の集い」が2015年2月22日、同地区内の温泉宿泊施設「美輝の里」で開かれ、地元の特産「馬瀬鮎」から取っただしを使って開発されたしょうゆが披露された。

この催しは、馬瀬地方自然公園づくり委員会の主催で、馬瀬地域自治会連合との共催によって開かれた。完成したしょうゆの発表が行われた他、馬瀬鮎の塩焼きやフライ、シカやイノシシのジビエ料理などが提供され、地元の住民ら約120人が舌鼓をうった。

できあがった「馬瀬鮎だし入り醤油」は、「七里十里五十淵」(200ミリリットル)と「まぜひかり卵かけごはん」(同)の2種類。ともに一本500円(税込)で販売された。企画・監修したのは、同委員会と岐阜の川人文化研究会(同市)で、山川醸造岐阜市)が製造した。今後は地元の観光協会や美輝の里などを中心に広く販売していく予定。

新商品は、天然アユを炭火で素焼きにし、独自の技術で干したものからだしを取り、伝統的な製法によって作られたたまりしょうゆと合わせて仕上げた。同研究会を主宰する長尾伴文さんが、開発の経緯や特徴などを説明。会場には地元のブランド米「まぜひかり」と生卵が用意され、来場者はアユの旨みが詰まったしょうゆをかけて味わった。

催しでは、冒頭に同委員会の小池永司委員長が挨拶。来賓として招かれた下呂市野村誠市長、同市議会の中島達也議長が祝辞を述べた。また馬瀬地方自然公園の10年の歩みと第2次5カ年計画の発表が同委員会より行われ、地元出身のTBSテレビ報道局の日野桂文政治部長が「地方創生と政治」と題して講演した。

同委員会では、新たな5ケ年計画の目標として経済的自立の強化を掲げた。特産の馬瀬鮎やまぜひかりなどを活用して地域のブランド化を図り「味の景勝地づくり」に取り組む。

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いろいろな料理に合い、味を引き立てる

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地元のブランド米「まぜひかり」と生卵が用意され、来場者はしょうゆをかけて味わった

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会場で提供された馬瀬鮎の塩焼き

(新美貴資)