里山川海を歩くライターの活動記録

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兼升が豊橋市内にアユ料理店「鮎知」をオープン 養殖アユの魅力と生産量トップの県産をPR

〈『日本養殖新聞』2016年寄稿、2020年6月20日加筆修正〉

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豊橋駅の近くにオープンした店の外観

兼升養魚漁業生産組合は2016年3月より、愛知県豊橋市にアユ料理専門店「鮎知(あいち)」をオープンした。

同組合では、一昨年から6次産業化を進めており、飲食事業への参入はその一環。育成したアユの料理を提供し、生産量が全国一の県産アユの認知度向上を図る。また、アユのさまざまな食べ方を提案し、消費の拡大を図るとともに、好評を得た料理については、加工場で生産も行う。

同組合がフラッグショップと位置付ける同店は、予約制での営業。店内は落ち着いた雰囲気で、井澤章専務理事は「街中のやな場をイメージした。大人の社交場としてアユ料理を楽しんでほしい」と話す。

店では、自家生産の種苗から親を育て、採卵、ふ化を行う持続可能な養殖によって生産した、氷魚から子持ちアユまでのそれぞれの成長段階のものを使い、塩焼きや甘露煮のほか、うるかや洗い、天ぷらなど、アユを中心に創作した会席料理を提供。ブランド「和鮎」を店内の水槽で活かし、オープンキッチンで料理をつくる。コースは5000円から1万5000円まであり、地元の食材も取り入れ、食文化を発信していく。

今後の展開について井澤専務理事は「生産から販売までの一貫した取り組みで、アユの価値を高めていく。アンテナショップとして消費者にダイレクトにアピールして、アユのいろんな食べ方を広めたい」と話した。

「鮎知」豊橋市松葉町2-18。電話0532-39-3223。営業時間午後5時~10時半まで。日曜、祝日は休み。要予約。

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落ち着いた雰囲気の店内

 (新美貴資)

※記事に記載されているお店の情報は、取材時の情報になります。