〈『日本養殖新聞』寄稿、2020年5月29日加筆修正〉
子どもたちを対象にした「ウナギのエサやり体験」が2012年6月2日、静岡県浜松市の浜名湖体験学習施設「ウォット」であり、親子ら約20人が参加した。「ウォット」に隣接する県水産技術研究所浜名湖分場でエサづくりや給餌を体験し、謎の多いウナギの生態や地元で盛んな養鰻について説明を受け学んだ。
体験型の水族館「ウォット」では、県民に浜名湖への理解を深めてもらおうと、毎月さまざまな体験教室を開いており、今回のイベントもその一つ。参加した子どもたちは、同研究所の阿久津哲也さんから指導を受け、ビタミンやミネラルの添加された魚粉に水や油をくわえて混ぜあわせるエサづくりを体験。多くのウナギが飼育されているハウス加温棟内でエサやりに挑戦した。
子どもたちが池の中へエサを放ると、30センチを超えるウナギが一斉にあらわれ、水しぶきをあげてエサに群がる様子に大きな歓声があがった。参加した親子からは「ウナギはいつ寝るのか」「種類はどれくらいいるのか」といった質問がよせられ、エサやりを体験した子どもからは「楽しかった」との声が聞かれた。
今回の体験イベントは、「ウォット」の子供学芸員教室の一環で、参加した子どもたちには最後にスタッフから修了証が贈られた。
(新美貴資)
※記事の内容は、取材当時のものになります。