〈『DoChubu』2012年7月24日更新、2020年4月23日加筆修正〉
三重県の地産地消をすすめる「三重すし街道」の参加店と県立相可高校の生徒が共演する、第3回すし祭りinまごの店が2012年4月4日(水)に同県多気町で開かれました。会場となった同町の「まごの店」は、同校食物調理科の生徒が運営する人気のレストラン。「三重すし街道」は、地元で生産される食材をアピールし、寿司の技術の研鑽をはかろうと活動している組織で、県内32の寿司店が加盟しています。
今回の催しには14の店が参加し、それぞれ異なる県産のネタを使い自慢のにぎりを披露しました。事前に研修を受け、にぎり方を学んだ生徒もベテランの寿司職人と一緒になってネタを手にとり、次々とならぶお客に寿司を提供。多くのお客で埋まった会場は終始満席で、祭りは大いににぎわいました。
三重県産のさまざまな食材を堪能
ヒラメ、サヨリ、マンボウ、タケノコ、松阪牛、クルマエビ、サワラ、サンマ、アナゴ・・・・・・。お客に提供された寿司のネタは、すべてが三重県産。このほかにも、的矢湾あだこ岩がき協同組合のイワガキ、三重漁連のマダイ、答志島のクロノリ、志摩のアオサ、灘マグロなど、祭りに協賛する生産者からもたくさんの魚介類が提供され、イベントを盛り上げました。
第1部の16時から4部の20時ごろまで、1時間ごとに計4回客が入れ替わり、約200名が舌鼓をうった今回の催し。第1部の開始とともに、お客は寿司を求めてカウンターへと殺到。職人や生徒がていねいににぎった寿司を、次々と手にしたおけに入れて順番に進んでいきます。
カウンターには、店と食材の名前が書かれた札がならび、にぎられたばかりの寿司を前にして、お客同士の会話も弾みます。大勢の人でぎゅうぎゅうの店内。熱気がこもるなか、寿司を受け取ったお客は着席するや次々と口にほうばり、満足そうな笑みを浮かべます。
地元産のさまざまな旬の食材が堪能できる祭りは、今回も大盛況でした。会場では持ち帰りのできる「海老の天巻き寿司」も販売され、こちらも人気を集めていました。祭りの売り上げは、昨年三重県であった災害で被災した人々に義援金として寄付されました。(新美貴資)