里山川海を歩くライターの活動記録

水産のいろんな世界を歩き見て、ひとの営みや暮らしを伝えています

各務原市の生涯学習「おもしろ楽習教室」で講師を務めました

8月20日、岐阜県の各務原市が行っている生涯学習の前期講座「おもしろ楽習教室」で講師を務めてきました。「かつお節をけずる にぼしの解剖をしてみよう! 水産業とおさかなについて学ぶ」をテーマに、小学4~6年生のみなさんと一緒に楽しく学びました。 …

【新美貴資の「めぐる。〈122〉」】ユーチューブを始めてみた 地元の水産業を応援したい

〈『日本養殖新聞』2022年8月25日号寄稿〉 2年前から動画共有サービス「ユーチューブ」への投稿を始めた。投稿は不定期で、作成した動画の数はまだ少ないが、これまでに愛知県内で食べた魚料理、名古屋市内のウナギ店のうな丼、アユやサバなどの水産加工品…

【新美貴資の「めぐる。〈121〉」】一流の職人とは? 不屈と信念と人柄

〈『日本養殖新聞』2022年7月15日号寄稿〉 世の中にはいろんな仕事がある。その中で「職人」と呼ばれる人、またそうした人びとが従事する仕事とはなんなのだろう。 水産業でいえば、漁師や競り人、仲卸や魚屋で働く人などが真っ先に思い浮かぶ。でも、職人…

【まいまい東海】主催のツアー「【篠島シラス】絶品シラス丼を目指して、お魚ライターがいざなうお魚天国篠島さんぽ」でガイドを務めました

独自の視点を持つガイドとまちのあちこちを歩く「まいまい東海」のツアー「【篠島シラス】絶品シラス丼を目指して、お魚ライターがいざなうお魚天国篠島さんぽ~漁港に魚市場、海が培った信仰の地を巡り、漁師一家の待つ食堂で舌鼓~」が2022年6月12日に開…

【『日本養殖新聞』の〈めぐる。〉連載10年を迎えて】「ひと・もの・こと」をもっと伝えたい  フリーライター・新美貴資

〈『日本養殖新聞』2022年6月15日号寄稿〉 今回でこの連載が10年目を迎えました。いつも読んで下さっている購読者の皆さんに感謝し、お世話になっている編集部にもお礼を申し上げます。 私は、ライターになる前は、東京で水産業界紙記者として働いていまし…

【新美貴資の「めぐる。〈120〉」】大切な生命を弔う供養 人間と生きものを物語る

〈『日本養殖新聞』2022年6月15日号寄稿〉 世の中では、多くの「供養」が行われている。供養とは、「仏前や死者の霊前に有形・無形の物を供え、加護を願い冥福(めいふく)を祈るための祭事を行うこと」とある(新明解国語辞典〈第五版〉)。 ネットで「供…

【新美貴資の「めぐる。〈119〉」】想像の失われた社会で 生産者の努力を伝えたい

〈『日本養殖新聞』2022年5月25日号寄稿〉 これまでの価値観が崩れて、守られてきた伝統や美徳がどんどん壊されている。そして、その勢いはさらに加速度を増している。文明の発展は、人間を幸せにしてきたのだろうか。縄文時代のことを調べていると、当時の…

奈良教育大学付属中学校の臨海実習で生徒のみなさんに講話を行いました

2022年5月17日、三重県鳥羽市の石鏡第一ホテル神俱良で、臨海実習のため宿泊する奈良教育大学付属中学校の生徒のみなさんに講話を行いました。 同中学校からは、これまでにも何度か講話をする機会をいただいています。 今回講話した内容は「自分の興味をふ…

【新美貴資の「めぐる。〈118〉】縄文人も食べていたウナギ  魚食のルーツは縄文時代にあった

〈『日本養殖新聞』2022年4月15日号寄稿〉 日本人はいつからウナギを食べていたのか。どんな漁法で捕まえ、どうやって食べていたのだろう。疑問と興味がふくらんでいくなかで、時代をさかのぼり「縄文」にたどり着いた。 『縄文の思想』(瀬川拓郎、講談社…

各務原市の「ライフカレッジ」で「水産業とさかなについて学ぶ」をテーマにお話をさせていただきました

岐阜県各務原市が主催する「ライフカレッジ」の講師として2022年3月18日、同市川島河田町の川島ライフデザインセンターで「水産業とさかなについて学ぶ」をテーマに約1時間半お話をさせていただきました。 ライフカレッジは、60歳以上の市民を対象に開かれ…

【新美貴資の「めぐる。〈117〉」】適切に手を加え多様性を守る 池干しから自然を考える

〈『日本養殖新聞』2022年3月15日号寄稿〉 〈この世に存在している生物はそれがどんなにつまらなく見える生き物であったとしてもそれぞれの居場所で、ナンバー1なのである〉(『弱者の戦略』稲垣栄洋、新潮社)。 昨年11月、名古屋市名東区の猪高緑地にあ…

【新美貴資の「めぐる。(116)」】長い間ありがとう 店の始まりと終わり

〈『日本養殖新聞』2022年2月15日号寄稿〉 町はどんどん変わる。この数年で、昔から地元で営業し残っていたわずかな店が、次々と消えてしまった。 昭和の子どもの頃を思い出す。本、レコードレンタル、おもちゃ、駄菓子、薬、酒、文房具、電気、米、パン、…

【寄稿記事】養殖アユの山崎水産クラウドファンディングに挑戦 アユのファンを増やしたい

〈『日本養殖新聞』2022年1月25日号寄稿〉 愛知県豊橋市で養殖アユを生産している山崎水産は、昨年12月よりインターネットで不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する「クラウドファンディング」を実施している。 同社がこのような取組を行うのは初めて…

【新美貴資の『めぐる。〈115〉』】挑戦が食文化を豊かに チェーン店から飲食を考える

〈『日本養殖新聞』2022年1月15日号寄稿〉 「トマト牛プレめし」「マルゲリータピザ」「ビーフシチューパイ(期間限定)」。これらは、私の好きな飲食チェーン店が提供している商品である。 普段の食事は自炊することが多いが、外で食べる時は松屋、サイゼ…

【日本養殖新聞】《年頭所感》ウナギから自然や社会を考える

〈『日本養殖新聞』2022年1月15日号寄稿〉 新年が明けました。 新型コロナウイルスの変異株による感染拡大が懸念されており、今年も多難な年明けとなりました。長引くコロナ禍で、もう以前のような社会には戻らないでしょう。人類は幾多の厄災に見舞われな…

なごや環境大学のブログ『特集・なごやエコ最前線』に「地域の遺産であるため池を守る 名東区の猪高緑地で池干しを実施」の記事を寄稿しました

なごや環境大学のブログ『特集・なごやエコ最前線』に寄稿した「地域の遺産であるため池を守る 名東区の猪高緑地で池干しを実施」が掲載されました。 猪高緑地のすり鉢池で行われた池干しから、名古屋市内に今も多く残っているため池の役割や直面している課…

【長良川市民学習会ニュース No.35】に「長良川を歩いて見て思うこと」を寄稿しました

長良川市民学習会(岐阜市)が発行する『長良川市民学習会ニュース No.35』(2021年10月1日発行)に「長良川を歩いて見て思うこと」と題して寄稿しました。長良川について理解していることは、ほんの一部でしかありませんが、私なりに歩いて見てきたなかで…

【新美貴資の『めぐる。〈114〉』】プランクトンネットを自作 ミジンコを探してみた

〈『日本養殖新聞』2021年11月15日号寄稿〉 水の中で暮らすミジンコをみなさんは見たことがありますか?この生き物は、多細胞生物でちゃんと神経を持っている。エビやカニと同じ甲殻類で、動物プランクトンの仲間である。泳ぐことはできるが、遊泳力が弱いた…

【新美貴資の『めぐる。〈113〉』】川から環境を考える 流域の中を歩いてみよう

〈『日本養殖新聞』2021年11月15日号寄稿〉 北海道で秋サケの定置網漁が不振であるという(『中日新聞』2021年11月4日)。記事では、道立総合研究機構さけます・内水面水産試験場の研究者が原因について、気候変動の影響による海水温上昇や、道内各地の川に…

【新美貴資の『めぐる。〈112〉』】郷土の宝ものを未来に 今の長良川に思うこと

〈2021年10月15日号寄稿〉 短かった夏が終わり、秋がやってきた。秋といえば長良川なのだ。昨年も岐阜市の中流域に出かけ、産卵期のアユを観察した。今年もまた通うつもりである。 岐阜市内にかかる長良橋のたもとから長良川の上流を眺めた。緑をたくわえた…

【新美貴資の「めぐる。111」】河原から多自然を考える 川と陸をむすぶ大切な存在

〈『日本養殖新聞』2021年9月15日号寄稿〉 ウナギとミミズの関係を知ってから、河原のことが気になるようになった。 河原は、大雨が降るたびに冠水する。そして、そこにある多くのものをかき混ぜ流してしまう。生き物にとっては、生育するうえでとても条件…

ウナギ供養と放流を実施  三重・津うなぎ専門店組合

〈『日本養殖新聞』2021年9月15日号寄稿〉 津うなぎ専門店組合(上原正広組合長)は2021年8月23日、同市内でウナギ供養と放流の行事を実施した。 行事には、組合に加盟する「はし家」「新玉亭」「大観亭支店栄町本店」「両口屋」の四店の他、三重県の地域…

【新美貴資の「めぐる。110」】ミミズはウナギの重要な餌資源 陸と川のつながりが大切

〈『日本養殖新聞』2021年8月25日号寄稿〉 7月、岐阜市の長良川を歩いた。どうしても見ておきたいところがあった。大繩場大橋から鏡島大橋にかけての左岸が、川とは思えない異様な光景に変わってしまっていたのだ。 その河原は、1キロくらいにわたりコン…

【新美貴資の「めぐる。109」】人と人をつなぐ飲食店 生かし生かされて回る世界

〈『日本養殖新聞』2021年7月15日号寄稿〉 この店に来るとリラックスできる。あの店主や店員に会いたい。そんな飲食店が皆さんにはありますか。 コロナ禍の重苦しい空気に押しつぶされそうになる時がある。その一方で、自分を見失いそうになるくらいの速さ…

うなぎ弁当1000食を無償で提供 医療従事者やひとり親家庭に 愛知県名古屋市「うなぎ屋 比呂野」

〈『日本養殖新聞』2021年7月5日号寄稿〉 愛知県名古屋市昭和区の「うなぎ屋 比呂野」(廣野耕史社長)は、今年5月までにうなぎ弁当1000食を医療従事者やひとり親家庭に無償で提供した。こうした取組に人びとの共感が集まり、同店には感謝や応援の声がたく…

【新美貴資のめぐる。〈108〉】地名が語る歴史 鰻廻間の由来を考える

〈『日本養殖新聞』2021年6月15日号寄稿〉 いつ、だれが、どのようにして付けたのか。前回の続きで、名古屋市名東区にある「鰻廻間(うなぎはざま、以下、異字体を新字体に改める)」の地名について考えてみた。 どんな名前にも必ず命名者がいる。そこには…

最高値4万円!長良川天然アユ初競り 発育良好もコロナ禍で需要減 岐阜市中央卸売市場

〈『日本養殖新聞』2021年5月25日号寄稿〉 岐阜県内の長良川で漁獲された天然アユの初競りが5月11日、岐阜市中央卸売市場で行われた。 この日に一部流域でアユ漁が解禁となり、入荷した数量は36枚(1枚=約1キログラム、昨年33枚)。1枚当たりの最高値…

【新美貴資の「めぐる。〈107〉」】かつて「鰻廻間池」があった場所を訪ねる

〈『日本養殖新聞』2021年5月10日号寄稿〉 以前に紹介した名古屋市名東区にある「鰻廻間」(うなぎはざま。以下、異字体を新字体に改める)という地名を覚えているだろうか。この鰻廻間に、かつて「鰻廻間池」と呼ばれるため池があったことにも触れた。その…

【新美貴資の「めぐる。〈106〉」】都会の源流を探して 忘れられた川をめぐる

《『日本養殖新聞』2021年4月15日号寄稿》 どこの町にもあるのではないか。ひっそりと静かに流れている小さな川やどぶが。私が暮らす所の近くにも、実はある。 名前のわからない川(私は川と捉えている)は、愛知県の名古屋市と長久手市の境のあたりを南北…

なごや環境大学のブログに寄稿した記事「地域文化を育む身近な自然 名古屋を流れる香流川を歩く」が掲載されました

なごや環境大学のブログ『特集・なごやエコ最前線』に寄稿した記事「地域文化を育む身近な自然 名古屋を流れる香流川を歩く」が掲載されました。 www.n-kd.jp